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初めての裁判傍聴ナビ!服装・マナーから裁判の選び方まで徹底解説

公開の法廷で行われる裁判は、原則として誰でも傍聴することができますが、初めて裁判所に行く人はわからないことが多いですよね。

  • 服装・日程・マナーなど、傍聴するときのルールがよくわからない・・・
  • どのような裁判を傍聴すればいいんだろう・・・

このような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。

私も先日、東京地方裁判所で初めて裁判を傍聴しましたが、戸惑うことが多くて裁判所内をうろうろしてしまいました。
一般人にはあまり馴染みがない場所なので、独特の雰囲気があって緊張感がありました。

今回は、初めて裁判の傍聴する人のために、私の体験談を盛り込みながら裁判傍聴のポイントを詳しく解説します。

知っておきたい裁判傍聴の基本

裁判の傍聴に行くなら地方裁判所がおすすめ!

地方裁判所

一般市民が傍聴できる裁判所は地方裁判所・高等裁判所・最高裁判所の3つありますが、はじめて裁判を傍聴するなら地方裁判所がおすすめです。

というのも、地方裁判所では取り扱っている裁判の件数が多いため、自分が興味を持っている事件を見つけやすいからです。

様々な事件の一審(新件)から行われるので、事件の概要や裁判の流れがわかりやすいこともメリットです。

傍聴しやすい裁判も多いので、できるだけ都市部の地方裁判所に行くようにしましょう。

傍聴できる日程と時間帯について

裁判が行われるのは平日だけです。
土曜・日曜・祝日・年始年末(12月29日~1月3日)は開廷されません。

また、事件が少ない小都市の裁判所では、平日でも毎日裁判があるとは限りません。

週に2~3日しか裁判が開かれないこともあるので、裁判所に直接電話して裁判があるかどうか確認することをおすすめします。

一方で大都市の地方裁判所の場合、平日であれば毎日裁判が開廷されます。

私が東京地方裁判所に行ったときは、約70件ほどの刑事裁判が行われていたので、時間内に裁判所に行けば何かしら傍聴できると思います。

次に裁判が開かれる時間ですが、午前は10時から12時頃、午後は13時から17時頃までです。

開廷する時間は、事件によって様々です。

午前11時から行われる裁判もあれば、午後14時から行われる裁判もあるので、自身の予定に合わせて裁判所に行くことができます。

傍聴できる日程と時間
  • 日程:平日のみ
  • 時間:午前は10時から12時頃、午後は13時から17時頃

服装は身だしなみを整えておけばOK!

私服を着た人たち

「スーツを着ないと裁判の傍聴ができないのでは・・・?」と思う人がいるかもしれませんが、特に決まりはありません。

常識はずれな格好ではない限り、どんな服装でも裁判の傍聴はできます

私が東京地方裁判所に行ったときは、約6~7割くらいの人がスーツ姿でした。それ以外の人は普段着のような感じで、茶髪で私服の若い人も見かけました。

私自身はジーパンにシャツを着ていましたが、何も言われませんでした。

最低限の身だしなみを整えておけば、服装で特別に気をつけることはありません。

予約は必要ないが、傍聴希望者が多い裁判は抽選になる

裁判の傍聴に事前申し込みなどの予約は必要ありませんが、傍聴希望者が多い事件の裁判は抽選になります。

傍聴券

まず、指定された場所・時間に集まった傍聴希望者に番号札が配られます。

その後に抽選が行われて、当選した人だけが番号札と引き換えに傍聴券が渡されます。
そして該当する法廷に入る前に、係の人に傍聴券を渡すという流れです。

抽選になるのは、殺人事件や新聞・テレビで報道された事件の裁判が多いようです。

傍聴券の交付情報は裁判所のHPで公開されているので、興味がある方はチェックしておくようにしましょう。

⇒各地の裁判所の傍聴券交付情報

法廷内で傍聴するときの注意点

傍聴するときの注意点は主に3つです。

まず1つめは、法廷内では静かに傍聴する必要があります。

  • 大きな声で発言する
  • 拍手をする
  • 私語
  • スマホの着信音を鳴らす

など、裁判の妨げになるような言動は禁止です。
携帯電話やスマホの着信音が鳴らないように、前もって電源を切ってきましょう。

2つめは、写真撮影や録音が禁止されていることです。

法定内はもちろん、裁判所の敷地内で写真を撮ったり、録音したりすることもできません。

もし法定内で撮影や録音していることが見つかると、裁判官から注意を受けることになるので注意してください。

ただし、筆記用具やノートは持ち込みできるので、気になった点はメモするようにしましょう。

3つめは、持ち込みが禁止されているものがあることです。

具体的には、ハチマキ・ゼッケン・たすき・腕章などは持ち込み・着用が禁止です。危険物の持ち込みもできません。

ちなみに、法廷内で帽子をかぶっていると注意を受けるので、傍聴するときは帽子は脱ぐようにしましょう。

法廷の傍聴人用の入り口付近に、「法廷を傍聴される皆様に」という看板があります。

傍聴についての注意

上記の注意事項に違反すると、退廷または処罰されることもあるので、しっかりと確認してください。

裁判の選び方と傍聴のポイントについて

裁判所に入るときは手荷物検査あり

裁判所の門

裁判所の門には警備員が立っていますが、ボディーチェックを受けることなく自由に出入りできます。

しかし裁判所の入り口では手荷物検査が行われ、金属探知機のゲートを通って裁判所内に入る必要があります。

X線透視検査装置で検査されるのは、カバンやスマホなどです。係の人の指示に従って所有物を検査用のカゴに入れてチェックを受けます。

その間に、本人は金属探知機のゲートを通って裁判所内に入るという感じです。

裁判所内に入るためには必ず手荷物検査を受ける必要があるので、危険物を持ち込まないように注意してください。

裁判のスケジュールは「開廷表」で調べる

裁判のスケジュールは、1階の案内カウンターにある公判開廷予定表(開廷表)で確認することができます。

公判開廷予定表

開廷表とは当日に行われる裁判の予定表のことで、具体的には以下の内容が表示されています。

  • 開廷と終了の予定時間
  • 法廷の部屋番号
  • 裁判の進行予定(新件・審理・判決など)
  • 罪名・事件名
  • 被告人の名前

東京地方裁判所ではタッチパネルで操作できるようになっていて、1階の受付2ヶ所にそれぞれ10機ほど設置されていました。

当日に行われる裁判は開廷表を見なければわからないので、裁判所に入ったらまず開廷表をチェックして、どんな裁判を傍聴するかを決めます。

また、法廷の部屋の前にある掲示板にも予定表が貼り出されているので、そこで裁判の予定を再確認できます。

初めての傍聴なら刑事裁判を選ぼう

傍聴できる裁判は、刑事裁判と民事裁判の2種類あります。

刑事裁判とは、被告人(起訴された人)が有罪か無罪か、あるいは有罪ならどのような刑罰が適切なのかを決めるために行われます。

起訴するのは国家を代理する「検察官」で、罪を犯した疑いがある人が「被告人」になります。

民事裁判とは私人同士で行われる裁判で、日常で起こる法律上の問題を解決するために行われます。

起訴する側が「原告」で起訴される側が「被告」になりますが、どちらも民間人です。

もし、あなたがはじめて裁判の傍聴をするなら、刑事裁判がおすすめです。

というのも、検事が被告人を追求していく刑事裁判の方が、裁判の流れがわかりやすいからです。
事件の全体像を理解しやすいだけでなく、被告人が出廷することも多いため、飽きずに傍聴することができます。

弁護士・検察官による被告人への質問や証人による証言など、ドラマや映画でよく見るやり取りも刑事裁判で行われます。

一方で民事裁判は、事件の当事者が出廷しないことも多く、傍聴しても事件の概要がわかりにくかったりします。
事件の進行状況によっては、文書の提出だけで何の説明もなく閉廷されてしまうことも。

民事裁判は傍聴に向かない事案が多いので、特にこだわりがないなら刑事裁判を選ぶようにしましょう。

凶悪な事件より小さい事件の方が理解しやすい

刑事裁判にも様々な種類があり、殺人・放火・強制性交などの凶悪な事件から、窃盗・薬物事犯などの軽微な事件があります。

様々な刑事事件の中でおすすめなのは、身近で起こりうる小さい事件の裁判です。

例えば、以下のような罪名です。

  • 道路交通法違反
  • 覚せい剤取締法違反
  • 住居侵入罪
  • 強盗致傷
  • 窃盗

小さい事件の裁判は1回目の公判(新件)で最終的な判決が宣告されることもあり、刑事裁判の流れが把握しやすいからです。

また、「自分が被害者や被告人になるかも・・・」と思える事件の方が感情移入がしやすく、裁判の成り行きにも興味を持てると思います。

小さな刑事事件の「新件」が狙い目!

裁判の進行予定

刑事裁判の進行予定には、新件・審理・判決の3種類があります。

  • 新件:第1回目の初公判
  • 審理:2回目以降の公判
  • 判決:判決の宣告

開廷表を確認するときは、「新件」と書かれた裁判をチェックするようにしましょう。

公判が始まる前に、事件の内容や被告人の生い立ちなどが説明されるので、どういう事件なのかが分かりやすいからです。

2回め以降の公判となる「審理」や「判決」に比べると、法廷で行われるやり取りも理解しやすくて見応えがあります。

ですので、初心者の方は小さい事件の「新件」を選ぶのが無難だと思います。

傍聴席の数は20~100席ぐらい

裁判所・法廷によって傍聴席の数は違いますが、小さな法廷だと20~30席程度、大きな法廷になると約80~100席近くあります。

私が東京地裁に行ったときは、建造物侵入の裁判では傍聴席が20席程度の法廷で、強制性交の裁判では約80席くらいある法廷でした。

軽微な刑事裁判だと小さな法廷で、凶悪な事件の裁判になると傍聴席が多い大きな法廷で行われる印象があります。

途中から法廷に入れるが、満席の場合もある

裁判の途中から法廷に入ることは可能ですが、傍聴席が満席だと入ることはできません。

傍聴席が満席かどうかは、入口の扉に取り付けられている小窓から確認できます。

小窓
裁判傍聴Q&Aより引用

裁判を立ち見することはできないので、満席だった場合は他の裁判を傍聴するようにしましょう。

途中から法廷内に入るのは抵抗があるかもしれませんが、実際に傍聴してみると思ってる以上に入退出は多いです。

「途中から入室するのは不安だな~」と思う方もいるかもしれませんが、審理の妨げにならないよう静かに入れば全く問題ありません。

なお、裁判の傍聴をしている途中で、法廷から退出することもできます。

傍聴席で座る位置はどこがいい?

刑事裁判の法廷内ですが、以下の図のようになっています。

法廷の様子
法廷ガイドより引用

裁判官・書記官の目の前に証言台があり、その横にあるベンチに警備員とともに被告人が座っています。

傍聴席は基本的にどこに座っても問題ありませんが、おすすめなのは前列の座席です。

というのも、臨場感のあるやり取りを目の前で見ることができ、被告人の細かい表情まで確認できるからです。

狭い法廷で行われる裁判だと、2~3m先に被告人が座っていることもあり、裁判の進行を興味深く見ることができます。

被告人の表情がよく見える位置は、被告人が座るベンチの反対側の傍聴席で、前側の1~2列目あたりです。

傍聴席の後列に座ると、傍聴人も含めた裁判の雰囲気がわかるので、あえて後列の席に座るのも良いと思います。

【体験談】裁判の傍聴に行ってみた感想

これまでに様々な刑事裁判を傍聴しましたが、 特に印象に残っているのは強制性交の裁判です。

被告人の情状証人として、その妻と母親が出廷していました。

情状証人とは、被告人の刑罰を軽減するために情状酌量を求めたり、再び罪を犯さないように責任を持って監督することを裁判官に証言する人です。

妻と母親が順番に証言台に立つわけですが、弁護士や検察官から色々な質問があるわけです。

  • 強制性交の話を聞いたとき、どんな気持ちだったか?
  • 示談で支払ったお金はどのように工面したのか?
  • 面会に行ったとき、被告人の様子はどうだったか?
  • 被告は、なぜこのような事件を起こしたと思うか?
  • このような事件を起こした被告人と、今後も生活していけるんですか?

このような厳しい質問に対して、被告人の妻と母親が涙ながらに答える姿はかなり気の毒でした。
見ているこちらが憂鬱になってしまうやり取りでしたね。

強制性交で捕まった被告人には大きな罪がありますが、その妻や母親に罪はありません。

まして女性が被害者になっている事件なので、事件の概要を聞いているだけでもしんどかったと思います。
その上で、傍聴人が見ている前で証言台で問い詰められ、涙ながらに答えている姿は見るに耐えなかったです。

罪を犯すと自分の人生を棒に振ってしまうだけではなく、家族も不幸にしてしまうんだなと
心に強く刻まれた体験になりました。

裁判の傍聴に行かなければ、このような心境にならなかったと思うので、行ってよかったなと思いました。

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