「読書感想文を書くとき、どんな本を選べばいいのかわからない・・・」
「読書感想文の構成や、書き出しをどうすればいいのか知りたい・・・」
「原稿用紙5枚も書かなきゃいけないなんてどうしよう(泣)・・・」
など、読書感想文の書き方がわからなくて悩んでいませんか?
中学生の読書感想文は原稿用紙5枚(2000字)書かなければならないので、どうやって書けばいいのか困っている方も多いですよね。
私も中学生のとき、夏休みの宿題の中で読書感想文が最もしんどかったので、悩む気持ちはよくわかります。
しかし、読書感想文の効率的な書き方を知っておけば、書くのはそれほど難しくありません。
夏休み後半から書き始めても、十分間に合います。
今回は、読書感想文が書けなくて困っている中学生のために、読書感想文を効率的に短期間で書くコツをご紹介します。
タップできる目次
読書感想文を書く流れをチェックしよう!
読書感想文を無計画に書こうとすると、全く書けないだけでなく、時間も無駄にしてしまいます。
スムーズに読書感想文を終わらせるために、以下の流れで取り組むようにしましょう。
- 読書感想文を書くための本を選ぶ
- 本を読みながらメモをとる
- 読書感想文の構成と内容を決める
- 読書感想文を書く
- 書き直し&チェック
具体的な内容について、それぞれ詳しく解説します。
もし、読む本が決まっているなら、②の「本を読みながらメモをとる」から読み始めてください。
読書感想文を書くための本を選ぶ

本には、フィクションとノンフィクションの2つの種類があります。
- フィクション
作者の空想によって書かれた物語(小説など) - ノンフィクション
ドキュメンタリーのような現実の出来事が書かれた話
読書感想文ではどちらを選んでも構いませんが、自分の好きなことや興味を持っていることが書かれてた本をおすすめします。
なぜなら、そういう本なら集中して読むことができるし、内容も印象に残りやすいからです。
自分の気持ちが動く場面も多くなるので、読書感想文も書きやすくなります。
また、以前読んで面白かった本や、本好きな友人におすすめの本を聞いてみるのも良いと思います。
もし、どんな本を選べばいいのかわからないなら、中学生にとって読書感想文が書きやすい小説がおすすめです。
以下の3つの条件がそろっている本をチェックしてみてください。
- 本の分量が350ページ以内であること
- 主人公の年代は中学生~高校生くらい
- 日本が舞台で設定が身近なこと
それぞれ詳しく解説します。
本の分量が350ページ以内であること
読書感想文を書くためには最後まで本を読む必要がありますが、ページ数が多すぎると読み終わるまでに時間がかかってしまいます。
本を読む習慣があるなら別ですが、普段あまり本を読まない人が500ページや600ページも読み切るのは難しいですよね。
ですので、小説を選ぶときには350ページ以内で終わる作品を選ぶことをおすすめします。
また、ページ数を確認するだけではなく、本の中身もパラパラめくって大まかな内容も見てみましょう。
- 簡単なあらすじ
- 目次
- 文字の量
- 文字の大きさ
などを確認して、最後まで読めそうかどうかチェックすることが大切です。
主人公は中学生~高校生くらいの年齢である
小説を選ぶときには、中学生から高校生ぐらいの主人公が活躍するストーリーがおすすめです。
というのも、読書感想文を書く人と主人公の年齢が近いと、共通点が多くなって共感しやすくなるからです。
「自分とちょっと似ているな・・・」と思える主人公の方が、その人の気持ちを想像しやすくなりますよね。
主人公の気持ちを理解しやすいので、自分の考えや意見も出しやすくなり、読書感想文も書きやすくなります。
日本が舞台で設定が身近なこと
海外の小説でも面白い作品はありますが、読書感想文のために選ぶなら日本が舞台になっている小説をおすすめします。
海外は社会のルールや学校制度が日本と違うため、登場人物が置かれた状況が理解しにくいことがあるからです。
名前もカタカナが多くて覚えにくいため、登場人物が多くなると混乱してしまい、ストーリーがわからなってしまうこともあります。
話の流れを理解するのに時間がかかってしまうと、読書感想文を書くのも遅くなってしまうので、日本が舞台になっている小説を選ぶようにしましょう。
できれば身近なら設定で、主人公と共通点がある作品がベストです。
- 好きなことや興味があることが書かれていること
- 本好きな友人に紹介してもらう
- 以前読んで面白かった本を選ぶ
- 本の分量が350ページ以内であること
- 主人公は中学生~高校生ぐらいの年齢であること
- 日本が舞台になっている
- 主人公と何かしら共通点がある
本を読みながらメモを書く

読書感想文を効率的に書くためには、本の読み方が大切です。選んだ本をどのように読めば良いのか、詳しく解説します。
気になるところに「ふせん」を貼ってメモをとる
本を全部読み終わってから、全体を振り返って読書感想文を書くのはあまり効率的ではありません。
なぜなら、読み終わったあとに感想文を書こうとしても、本の内容が思い出せなくて何を書けばいいのかわからなくなってしまうからです。
- どんなストーリーだったのか
- どんな場面で自分の心が動いたのか
- 登場人物たちの気になったセリフや行動は何か
といった内容を細かく思い出せないため、もう一度本を読み返すことになります。
これでは余計な時間がかかってしまいますよね。
気になるところや自分の心が強く動いた場面があったら、ふせんを貼ってメモを取るようにしましょう。
ストーリーの区切りがいいところで、簡単なあらすじを書いておくことも大切です。
どのようなところをメモすべきか
では、どのようなところにふせんを貼って、メモをすればいいのでしょうか?
それは自分の心が強く動かされたところや、自分の気持ちに変化が起きたようなところです。
- 印象に残ったところ
- 感心したところ
- 面白いと感じたところ
- 共感できるところ
- 怒りを感じたところ
- 腹が立ったところ
- 泣きそうになったところ
- 悲しかったところ
- 疑問に思ったところ
- 違和感・反感を覚えたところ
- 心に残ったセリフや行動
- 初めて知ったこと・新しい発見
上記のような「自分の感想や意見が書けそうだな」と思った場所にふせんを貼って、番号を書いておきます。
メモを書くときにも同じ番号を書いて、ふせんとメモの番号が共通になるようにしておきましょう。
具体的な理由・自分なりの考えを付け加える
感想をメモしたら、そう感じた理由を付け加えます。
例えば、印象に残る部分があったなら、「どういう場面の、誰の行動やセリフが印象に残ったのか」その理由を考えてみましょう。
さらに、自分が考えたことや登場人物の言動に対して思うことなど、自分なりの考えを書けるだけ書いてください。
- そういう感想を持った理由
- 登場人物のセリフ・行動に対して思うこと
- 自分の体験から登場人物の行動を推察する
- 自分の考えに変化があったこと
- もしも自分が主人公の立場だったら、どう行動するか
など、頭に思い浮かんだことはちょっとしたことでもメモをしておきましょう。
読書感想文の本文を書くときに「感想+理由」が書かれた内容を参考にするので、できるだけメモするようにしましょう。
書くためのメモ(材料)を多く揃えておくことが、短時間で読書感想文を終わらせるポイントです。
読書感想文の構成と書くべき内容

読書感想文の構成は「書き出し」「本文」「まとめ」の3つの要素から成り立っています。
どうすれば3つの内容をスムーズに書けるのか、それぞれわかりやすく解説します。
書き出しは「本を選んだ理由」がおすすめ!
読書感想文の書き出しは、「本を選んだ理由」を書きましょう。
なぜなら、文章を書くのが苦手な人でも、本を選んだ理由は比較的書きやすいからです。
コンクールの受賞作品を読んでみると、気に入ったセリフから書き始めたり、まず自分の体験を書いている作品などをよく見かけます。
その他にも、書き出しを工夫して興味を引くような書き方をしている場合が多いですよね。
しかし、読書感想文に苦手意識を持っている人が、コンクール受賞作品のように書き出しを工夫する必要はありません。
上手く書こうとすればするほど書けなくなってしまうので、シンプルに本を選んだきっかけや理由を書いてください。
- 家族や友達が紹介してくれた
- 表紙やさし絵が気に入った
- あらすじを読んだら面白そうだった
- 気に入ったアニメや映画の原作だった
- 主人公と自分に共通点があって気になった
- 自分が興味を持っている内容が書かれていた
など、本を選んだきっかけや理由を詳しく書きましょう。
全体のあらすじは「誰が何をしたのか」を書く
「本を選んだ理由」を書いたら、次は「全体のあらすじ」を書きましょう。
あらすじを書くコツは「いつ・どこで・誰が・どのように・何を」を意識して書くことです。
- いつ:いつの出来事なのか
- どこで:どこで起きたことなのか
- 誰が:主人公や登場人物
- どのように:どのような手段で、どのようなきっかけで
- 何を:何をしたのか、どんな行動を起こしたのか
5つの要素をすべて書く必要はありませんが、本を読んでない人に物語のだいたいの内容がわかるように説明しましょう。
「誰が、何をしたのか」という内容が特に大切です。
「本を選んだ理由+全体のあらすじ」が書き出しに当たる部分で、400~500字(原稿用紙1枚)くらいを文字数の目安にしてください。
メモを参考に本文の構成と内容を考える

読書感想文の中心になる本文は、本を読んでいるときにメモした内容をもとに構成を考えます。
まず、メモをひと通り見直してみてください。
その中から内容を膨らまして書けそうなものや、特に印象に残っているものを3~5個くらい選びます。
選んだメモをどういう順番で書くのが自然なのか、考えながら並べてみましょう。
もし、上手く並べ替えることができないなら、段落と段落をつなぐ接続詞を使ってみることをおすすめします。
- まず~、次に~、そして~、最後に~
- 第一に~、第二に~、第三に~
- 一つめは~、二つめは~、三つめは~
このような接続詞を使ってメモをつなげると、自然な読書感想文になります。
本文の文字数は1200~1400字(原稿用紙3枚)くらいを目標にしましょう。
まとめは「自分の変化+今後の目標」を書こう!
まとめの書き方には様々なバリエーションがありますが、何を書けばいいのかわからいなら「自分の変化+今後の目標」を書きましょう。
例えば、
- 本を読み終わって自分の考え方がどう変わったのか
- 本を読んで、どうなりたい・何をしたいと思ったか
- こういう点において自分は成長できた
というような内容を書くと、全体としてまとまりが良い読書感想文になります。
コンクールの受賞作品を見ても大体このような内容が多いので、自分の言葉で率直な気持ちをまとめで書くようにしましょう。
まとめの文字数は300~400字(原稿用紙1枚)くらいが目安です。
読書感想文を効率的に書くポイント
「感想+理由+自分なりの説明」を意識する
文章を普段書かない人にとって、長い文を書くのは難しいですよね。
文の組み立て型がわからないなら、「感想+理由+自分なりの説明」というテンプレートを活用しましょう。
本を読むときに、感想・理由・自分なりの考察をメモしましたよね。
その内容を膨らませながら、文の組み立てに沿って自分が思ったことを率直に書いてみましょう。
本からの引用
例)気になった場面・登場人物のセリフ・行動などを書く
自分なりの感想や意見
例)私は○○だと思った。
そう思った理由
例)なぜなら・・・だからです。
自分なりの説明
例1)特にどんな場面が印象に残ったのか詳しく書く
例2)登場人物と自分を比べて、共感できることや違和感を感じるところを書く
例3)自分の体験から登場人物の気持ちをあれこれ考えて書く
例4)「読む前は~だっけど、今は~だ」のように自分の気持ちの変化を書く
例5)もしも自分が登場人物の立場だったら、どう行動するかを書く
自分なりの説明ではいくつかの例を紹介しましたが、すべて書く必要はありません。
「これは使えそうだな・・・」と思うものをピックアップして、書く順番などをアレンジしながら利用してみてください。
初めから完成度の高い文章を書こうとしない

文章を書き慣れない人は、なかなか書き出せないことがありますよね。
書き出すまでに時間がかかったり、書いても文章が気に入らなくて、すぐに消しゴムで消してしまったり・・・
初めから気の利いた文章を書こうとすると、苦戦してしまいます。
読書感想文を書くときに大切なことは、初めから完成度の高い文章を書こうとしないことです。
下手でもいいから、とにかく書き進めることを意識してください。
日本語や表現が間違っていたとしても、書き終わった後にいくらでも書き直すことができるからです。
初めから上手な文章を書こうとすると、書くハードルが高くなってしまいます。
表現を工夫することに時間がかかってしまい、書き進めることができなくなってしまいます。
最初は50点くらいの文章でいいので、まずは書き進めることに意識を向けましょう。
その後で文章を付け加えたり、おかしな文を修正するほうが、読書感想文を効率的に終わらせることができます。
読書感想文で参考になる本おすすめ2冊
「もっと具体的な書き方を知りたい…」という方は、読書感想文の書き方を解説している本を参考にすることをおすすめします。
ここでは、私が実際に読んでみて役に立ったと感じた本を2冊ご紹介します。
ちびまる子ちゃんの読書感想文教室

「ちびまる子ちゃんの読書感想文教室」の特徴は、自分らしい感想文を書くための具体的なテクニックが数多く紹介されていることです。
読書感想文を書くための準備から文章の書き出しまで丁寧に解説されていて、誰でも実践しやすい内容です。
具体的な例文も紹介されているので、どんな感想文を書けばいいのかわからない人にも理解しやすいのがメリットです。
また、文章力を高めるための文章作法や表現についても解説されているため、文章を書くのが苦手な方にも参考になると思います。
ドラえもんの国語おもしろ攻略 読書感想文が書ける

本書の特徴は、文章の組み立て方がわかりやすく解説されていることです。
特に参考になったのは、感想文を書くために参考となる文章の方程式が紹介されていることです。本を読んで感じたことを、どのように文章にすればいいのか実践的なテクニックが学べます。
またマンガ形式になっているので、内容を把握しやすいこともメリット。感想文がスムーズに書けるノウハウが豊富なので、自分の書きやすい方法が見つかると思います。
最後に見直しチェックする
読書感想文が書き終わったら、見直しやチェックをしましょう。
- 間違っている字や抜けている字がないか
- 読んでいて意味がわからない文がないか
- だらだら長すぎる文章はないか
- 文章のスタイル(「です・ます」と「である・だ」)が統一されているか
- 自分の感想や意見がしっかり書かれているか
- 名前・場所・数字に間違いがないかどうか
これらの内容に問題がないことを確認しておきましょう。
あとがき
今回は、中学生のための読書感想文の書き方をご紹介しました。
感想文を書くときの最重要ポイントは、本を読みながらできるだけメモをとることです。
感想メモが多ければ多いほど、読書感想文の構成が作りやすいだけでなく、書くことができる内容も多くなるからです。
読書感想文を書き出す前の準備が大事なんですね。
もし、これから読書感想文に取り組むなら、しっかりとメモを取りながら本を読んでみてください。