ネットの通信環境を改善するため、IPv4からIPv6に切り替えたいと考えていませんか?
インターネットへの接続方式がIPv4(PPPoE接続)の場合、回線が混み合う時間帯になると、通信速度が遅くなってしまうことがあります。
特に夜間はネット回線を利用する人が多くなるため、通信速度が不安定になりがちです。
私の場合、動画再生に支障をきたすほど速度が落ちることが多いので、ストレスがたまっていたんですよね。
そこで今回は、通信速度をアップさせるために、接続方式をIPv4からIPv6に切り替えることにしました。
- IPv4からIPv6への切り替え手順
- IPv6で通信速度はどのくらい早くなるのか
上記について詳しく解説するので、興味がある方はチェックしてみてください。
タップできる目次
IPv6への切り替え手順&設定
現在の状況(IPv4)
現在のネット環境は、以下のとおりです。
- 光回線・・・フレッツ光ネクスト(マンションタイプ・VDSL方式)
- プロバイダー・・・BIGLOBE
- 接続方式・・・IPv4(PPPoE接続)
- LANルーター・・・WSR-1166DHP2(BUFFALO)
朝から夕方くらいまでは10~20Mbpsほどの速度が出ますが、夜になると有線LAN・無線WiFiともに10Mbps以下になってしまいます。
特に20~24時くらいになると回線の混雑状況がひどくて、約2~5Mbpsくらいになってしまうことも。
BIGLOBEの回線測定で、有線LAN(パソコン)の通信速度を計測した結果がこちら。

無線WiFi(スマホ)で計測した結果がこちら

両方とも遅いですよね。
YouTubeや動画配信サービスを利用しているときも、動きがカクカクしたり、動画が止まってしまう場合もあるくらいです。
画像の表示にも時間がかかることがあったので、常にストレスを感じる状況でした。
「これはネット環境を改善するしかないな・・・」と思い、IPv6への切り替えを決めました。
IPv6に切り替える条件
IPv6に切り替えるためには光回線に契約をしていて、プロバイダーとLANルーターがIPv6(IPoE方式)に対応していることが必要です。
私の場合、光回線はフレッツ光ネクスト(マンションタイプ・VDSL方式)です。
プロバイダーはBIGLOBEと契約しており、IPv6接続サービス(IPv6オプション)を利用できます。
IPv6接続サービスの名前はそれぞれ違いますが、主要なプロバイダーにはIPv6の接続サービスが用意されていると思います。
- Yahoo!BB・・・IPv6高速ハイブリッド
- So-net・・・v6プラス
- BBエキサイト・・・transix
- NTTぷらら・・・ぷららv6エクスプレス
- BIGLOBE・・・ IPv6オプション
IPv6の利用条件はプロバイダーごとに異なるので、ご自身が契約しているプロバイダーで確認してみてください。
そしてLANルーターですが、かなり古いです。
無線LANルーターWSR-1166DHP2(BUFFALO)を使っていて、IPv6(IPoE方式)に未対応です。
BIGLOBEで無線LANルーターの貸し出しもしていますが、コストパフォーマンスを考えて、新しく購入することにしました。
LANルーターを選ぶときの注意点
無線LANルーターを選ぶときには、IPv6(IPoE方式)に対応している機種を選ぶ必要があります。
私は、これまで使っていたバッファローの後継機で、IPv6に対応している「WSR-1166DHPL」を選ぶことにしました。

選んだ理由は、ネット環境の条件に合っていて、コストパフォーマンスが高かったからです。
公式サイトで確認したところ、 BIGLOBEのIPv6オプションとの動作も確認済みだったので、安心して購入することができました。
WSR-1166DHPLは価格も手頃で、主要プロバイダーのIPv6サービスにも対応しています。
もし、IPv6に対応する無線LANルーターを探しているのであれば、検討してみる価値がある機種だと思います。
ルーター変更後に速度を再計測
WSR-1166DHPLと取り替えた後、通信速度を改めて計測してみました 。
というのも、これまで使っていた無線LANルーターに不具合が生じたため、通信速度が遅くなってる可能性もあったからです。
回線が混み合う夜(20~24時)に何度か計測してみましたが、通信速度に大きな変化はありませんでした。
有線・無線ともに、5Mbps前後という感じ。
やはりIPv4のままだと、回線の混雑状況に大きく影響されてしまうようです。
ここまでのネット環境はこちら
- 光回線・・・フレッツ光ネクスト(マンションタイプ・VDSL方式)
- プロバイダー・・・BIGLOBE
- 接続方式・・・IPv4(PPPoE接続)
- LANルーター・・・WSR-1166DHPL(IPv6に対応)←変更
IPv6に申し込む
準備が整ったので、BIGLOBEのIPv6オプションに申し込みをします。
プロバイダーによって申し込み方法は違うと思いますが、フレッツ光回線を利用している場合、お客様番号とアクセスキーが必要になると思います。

必要事項を記入して申込み完了です。あとは反映されるのを待つだけです。
IPv6(IPoE方式)で通信速度はどのくらい速くなる?
IPv6への切り替え完了
申し込みをした翌日、 プロバイダーによる設定が終わっており、IPv6に切り替えが完了していました。
ここでちょっとしたトラブル発生。
GoogleやYouTubeなど、IPv6に対応したサイトにはつながりますが、ほとんどのサイトが通信不良で見れなくなってしまいました。
プロバイダーに連絡して色々調べた結果、ルーターの設定をもう一度行う必要があったようです。
BUFFALOのAirStationにつないで、インターネット接続設定を改めて行ったところ、すべてのサイトを見ることができるようになりました。
いや~焦りました。ほっとひと安心です。
ひかり電話対応ルーターの「PPP」ランプが消えていると、IPv6が通るようになったということです。

なんとかトラブルを解決して、IPv6への切り替え完了です。
通信速度を計測してみた
ここまでのネット環境はこちら
- 光回線・・・フレッツ光ネクスト(マンションタイプ・VDSL方式)
- プロバイダー・・・BIGLOBE
- 接続方式・・・IPv6(IPoE接続)←変更
- LANルーター・・・WSR-1166DHPL(IPv6に対応)←変更
IPv6ですべてのサイトが見られるようになったので、20時~24時の間に通信速度を測定してみました。
まずは有線LAN(パソコン)で何度か計測した結果、通信速度の平均は約40Mbps前後になりました。

IPv4のときは約2~5Mbps前後だったので、通信速度が約8倍の速さになりました。
次に無線WiFi(スマホ)ですが、通信速度の平均は約20Mbps前後。

有線LANに比べると速度は出ていませんが、IPv4の時に比べると通信速度は約4倍になります。
参考に、利用者が多いSpeedtest(Ookla)で計測した数値もご紹介しておきます。

BIGLOBEの計測結果よりも、かなり早いですね。
VDSL方式は最大100Mbpsなので、十分な結果だと思います。
IPv4からIPv6に切り替えた感想
IPv6の設定で少し戸惑いましたが、有線・無線ともに通信速度が上がったのは良かったです。
マンションタイプの VDSL方式(100Mbps)だとあまり速くならないのかなと思いましたが、想定よりも速度が出て満足しています。
特に、通信量が増加して回線が混雑する夜間に、速度が安定していることはありがたいですね。
IPv4のときは、動画が止まってしまったり、動きがカクカクしたりすることが多くありました。
しかし、Ipv6に変えてからは動画のストリーミングで待たされることもなく、スムーズに視聴できるようになりました。
ゲームのダウンロードが速くなったことも良かったです。
また、通信速度に安定感があるのも、IPv6のメリットだと思います。
IPv4は通信速度を測定するたびに数値が乱高下しましたが、Ipv6は時間帯を問わず数値が安定しています。
有線LANで測定するときは約40Mbps前後で、 無線WiFiで測定するときは約20Mbps前後です。
「ネットがつながりにくいなあ~」と感じることもなくなり、さらに使いやすくなったと思います。
切り替えによるデメリットについて
元々Ipv6に対応したLANルーターを使っていれば問題ありませんが、古いLANルーターだと買い替える必要があります。
また、LANルーターを交換したり、Ipv6に切り替えた後の設定もめんどくさいです。
上手く接続できないときには、いろいろ調べたり、プロバイダーに確認するといった作業も必要です。
まとめ
IPv4とIpv6の通信速度を比較した表がこちらです。(BIGLOBEによる回線測定)
IPv4 | IPv6 | 倍率 | |
---|---|---|---|
有線LAN | 約2~5Mbps | 約40Mbps | 約8倍 |
無線WiFi | 約2~5Mbps | 約20Mbps | 約4倍 |
結論としては、Ipv6に切り替えて正解だったと思います。
インターネットを使いたい時間帯に、通信速度を気にせず利用できるのは大きなメリットです。
回線が混雑しやすい時間帯に、ネットが繋がりにくいという悩みを持っているなら、切り替える価値はあると思います。
多くのプロバイダーが無料でIpv6サービスに申し込めるので、試してみてはどうでしょうか。
夜でも快適にネットサーフィン・動画視聴ができますよ。